9mm Parabellum Bullet「Movement」~変化は必然~


9mm Parabellum BulletMovement」(2011)

いままでの集大成的なアルバムとなった「Revolutionary」から約1年2ヵ月ぶりの4thアルバム。
タイトル名は「Movement」。文字通りこのアルバムは以前の彼らから少し方向転換したものになった。
一言でまとめると、ポップになった。聴きやすいのである。
この路線が正解なのだろうか?


警戒音のようなギターフレーズで始まる「荒地
まず、サビに歌謡曲感がない。爽やかな印象すら受ける。

「ああ 誰にも分かってもらえなくても」

ここにきて、迷いみたいなものが感じられる歌詞。
いままで全力疾走でやってきたからこういう時期も来るか。

ワウを使用したギターが特徴的な「Survive
この曲もサウンド面では癖があるが、メロディ自体には癖がない。
なんとも聴きやすい。

このアルバム唯一のシングル曲「新しい光

「新しい光の中に君を連れていくのさ」

メッセージ性が強い曲となっている。
この曲からも分かるように、このアルバムは今までの9mm像を変えていこうという意思が感じられる。

レトロな雰囲気が漂う「Face to Faceless

「こじれていく 解いても 解いても 離れていく」

何か思うところがあったんだと思う。
上手くいっていない感じがするが、これも進化の過程か。

クリーンなギターが爽やかな「銀世界
凄くポップな曲。菅原さんのボーカルの表現力が増している。
9mmの曲で季節感を感じる曲は初めてかも。

重いベース音で始まるハードナンバー「Muddy Mouth

「甘くて苦い未来を見せてくれ」

苦いものがあるから、甘いものが際立つ。
9mmのようなバンドがいるから、他のポップなバンドがよりポップに聞こえる。

9mmの曲かと疑いたくなる曲名の「星に願いを
この曲もポップなメロディが基本になっている。
童話風の歌詞が特徴的。

クリーンなギターストロークが新鮮に感じる「Monday
サビでスローダウンすると言う展開も、9mmでは珍しいか。

メタル風サウンドの「Endless Game

「もし君が このゲームを降りるつもりでも 止めはしないさ」

変化についてこれない奴がいたら、勝手に聴くのやめろというメッセージに捉えてしまうのは、考えすぎか。

和風でダンサンブルな「Scenes
この曲のリズムは好き。
中盤の演奏が一度止まる部分は面白い試み。

ラストにピッタリな叙情的な楽曲「カモメ
個人的にはかなり好きな曲。特にメトロックで聴いたときのことが忘れられない。
夜の暗い中、風車が回る下で聴いたこの曲は非常にノスタルジックだった。
滝さんのギターが素晴らしすぎる。
菅原さんのロングトーンからの緊張感ある間奏が聴き所か。


9mmらしい癖のある楽曲は減り、ポップなメロディが目立つアルバム。
正直、最初聞いたときはインパクトが弱いアルバムだと思った。
しかし、何度も聴くうちに悪くないなと感じた。
9mmのアルバムは即効性の高いアルバムが多かったので、こういうアルバムもあっても良いんじゃないかな。

昔からのファンの方が、このアルバムをどう捉えるのかは興味がある。
ライブで盛り上がる曲が多いアルバムはないし、9mmのスタンダードである高速ナンバーも少ない。
しかし、菅原さんのボーカルはさらに成長しているし、サウンド面でも音作りが凝ってきていて、
さらなる高みに行きそうな雰囲気は感じられる。

前作が一つの到達点ともいえる作品だったので、変化を求めるのは当然である。
では、この変化が正解だったのか?
それは、今後の彼らが示してくれるのだろう。

評価:B

① 荒地
② Survive
③ 新しい光
④ Face to Faceless
⑤ 銀世界
⑥ Muddy Mouth
⑦ 星に願いを
⑧ Monday
⑨ Endless Game
⑩ Scenes
⑪ カモメ

「カモメ」のLive映像です。ストリングスも映える楽曲です。


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S.S

Author:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。東京都在住。
音楽に生かされている人間です。
どれだけ続くかわかりませんが、邦楽のアルバムレビューをしていきます。

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