LAMP IN TERREN「PORTAL HEART」~微かな光は届くのか?~


LAMP IN TERREN「PORTAL HEART」(2014)

優勝すると年末の「COUNTDOWN JAPAN」に参加に加え、CDを出せるというコンテスト「RO69JACK」
その2013年冬の優勝者が長崎出身3ピースバンドの LAMP IN TERREN である。
そして、このアルバムは彼ら初の全国流通番。5曲入りのミニアルバム。
いわゆる2000年代の邦楽ロックを通って来た人達がやっているという印象。


スリーピースらしいシンプルな演奏で疾走する「portrait」

「例えば 目を覚ましたその朝に 僕が僕じゃなくても不思議じゃないだろう」

この曲はこのフレーズで始まり、このフレーズを用いた一節で終わる。
確かに不思議じゃない。当たり前のことが当たり前じゃなくなる日は突然やってくるかもしれない。

丁寧なアルペジオとサビで伸びるボーカルが特徴の「ランデヴー」
落ち着いたAメロから、しっかり歌いあげるサビ。勢いだけでないのは好印象。

「孤独になっても 曖昧になっても いつも前に進んでいる」

このバンドの歌詞は前を見据えている。どこか脆さを感じつつも、一歩ずつ進んでいるような気がする。

気持ちいいリズムのドラムにジャキジャキしたギターが乗っかる「Sleep Heroism」
サビの高音がかなり聞き苦しい。丁寧なボーカルが売りの一つじゃないかと思うのでマイナス点かな。

ミドルテンポで物寂しい「雨中のきらめき」
雨が持つ悲しさと街で生きる人間の寂しさをリンクさせた歌詞。
これぐらいのテンポの方がこのボーカルには合うのかもしれない。

前曲に続きミドルテンポの「メトロポリス」
爽やかなサウンドと終盤にいくにつれ力強さを増すボーカルに注目。

「どんなに広い世界も 僕の世界はひとつだけ」

無限に広がるような世界だけど、自分は自分でしかない。迷わずに信念を貫いていこう。


影響を受けたバンドの影が見え隠れするような、王道ギターロック。
印象として一番近いのは、tacica だろうか。スリーピースという点も共通しているので。
ボーカル松本さんの内省的ながらも、最後には前を向く歌詞が印象的。
また、丁寧に一つ一つの言葉を歌うのも誠実さが伝わってくる。

しかし、メロディが基本的に弱い。引っ掛かる所が少ない。
淡々としたAメロ→強さを増すサビ。というような展開がほとんどで引き出しの少なさを感じる。
フェス映えのするようなバンドが多い中で、こういう「歌」で勝負するバンドには頑張ってほしいけど、
よくあるギターロックバンドという扱いで、埋もれていってしまいそうな気がしてならない。

バンド名は、「この世の微かな光」という意味を込めた造語だそうです。
確かに、いまは本当に小さな「光」だと思う。将来、この「光」が多くの人に届くのだろうか?
いまはまだ粗削りで厳しい評価になってしまうけれども、今後の覚醒を期待したいです。

評価:D

1. portrait
2. ランデヴー
3. Sleep Heroism
4. 雨中のきらめき
5. メトロポリス

(下記リンク先より試聴できます)
PORTAL HEART - EP - LAMP IN TERREN



このエントリーをはてなブックマークに追加

テーマ : 男性アーティスト
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

S.S

Author:S.S
1990年生まれ。愛知県出身。東京都在住。
音楽に生かされている人間です。
どれだけ続くかわかりませんが、邦楽のアルバムレビューをしていきます。

twitterのアカウントあります。
フォローいただけると、嬉しいです!

Feedyに追加
follow us in feedly
S.Sのつぶやき
カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる